市場全体の動き

2025年12月19日、米国株式市場はAI関連株の大幅上昇で終了した。

今年最後の4重魔女のオプション満期日という特殊な日で、オプション取引の影響で市場は上昇で終了。8/11セクターが上昇したものの、テック大きく上昇とは言えない状況。

FRBの0.25%利上げ:サプライズなし

FRBは市場予想通り0.25%の利上げを発表。これは完全に予想通りで、市場にサプライズはなかった。

利上げは既に織り込み済みで、むしろ「予定調和」といった雰囲気。市場は冷静に受け止め、大きな混乱はなかった。

ただし、利上げの影響は今後じわじわと効いてくる。特に高PER銘柄(成長株)には逆風となる可能性がある。

中小企業診断士の勉強メモ:金利と株価の関係

金利が上がると、企業の資本コストが上昇する。これは中小企業診断士試験の「財務・会計」で頻出の概念。

WACC(加重平均資本コスト)という指標があり、これは企業が資金を調達するコストを示す。金利が上がると、WACCも上昇し、企業の投資判断が厳しくなる。

特に成長株は、将来のキャッシュフローを割引現在価値(DCF法)で評価されるため、金利上昇は株価にマイナス影響を与える。これも中小企業診断士試験の重要テーマだ。

ドル円157円台へ急騰

ドル円は157円台まで急騰。前日から大きく円安が進んだ。

米国の利上げにより、日米金利差が拡大。これが円安ドル高の要因となった。日本の金融政策は依然として緩和的で、米国との金利差は開く一方だ。

円安は米国株投資家にとって為替差益のチャンス。株価がそれほど上がらなくても、円換算では利益が出る状況だ。

セクター別動向

テクノロジーセクターが全体を牽引。特にAI関連株が好調だった。

テクノロジーセクター

  • NVDA(エヌビディア):+3.77% - AI需要の継続で堅調
  • ORCL(オラクル):+7.51% - ようやく大幅反発!
  • PLTR(パランティア):+3.60% - AI関連で好調
  • AVGO(ブロードコム):+2.35% - 回復したが、1ヶ月で見ると10%以上下落。買い増しチャンスか
  • MSFT(マイクロソフト):-0.06% - ほぼ横ばい
  • AAPL(アップル):-0.28% - 小幅下落
  • META(メタ):+0.22% - 小幅上昇
  • GOOG(グーグル):+0.61% - 堅調
  • AMZN(アマゾン):+0.87% - 好調

Oracleがようやくだいぶ戻してくれた。+7.51%の大幅上昇で、ナイキの決算苦戦をカバー。Broadcomも+2.35%で回復したが、1ヶ月で見ると10%以上下落している。買い増しを検討してもいい水準だ。

金融セクター

  • JPM(JPモルガン):+0.72% - 金利上昇で銀行株は好調
  • BAC(バンク・オブ・アメリカ):+1.07% - 同様に堅調

経済指標

トランプ:ベネズエラとの戦争の可能性排除せず

トランプ大統領がNBCニュースで、ベネズエラとの戦争の可能性を排除しないと発言。地政学リスクが高まる可能性がある。

12月ミシガン消費者信頼感指数:52.9 vs 53.3(予想51)

12月のミシガン消費者信頼感指数は52.9。前回の53.3から低下したが、予想(51)よりは良かった。

消費者心理は年末にかけてインフレ期待が上昇したことで、やや悪化。ただし、予想よりは堅調だ。

中小企業診断士の勉強メモ:消費者信頼感指数とは

消費者信頼感指数は、消費者が経済の現状と将来をどう見ているかを示す指標。これは中小企業診断士試験の「経済学・経済政策」で頻出。

この指数が高いと消費が活発になり、企業の売上も伸びる。逆に低いと、消費者は財布の紐を締め、企業業績にマイナス影響。

中小企業診断士としては、この指標を見て市場環境の変化を予測し、クライアント企業に対して「今は攻めるべきか、守るべきか」をアドバイスする材料になる。

11月既存住宅販売:413万件 vs 415万件(予想411万件)

11月の既存住宅販売は413万件。予想(415万件)を下回ったが、前回(411万件)よりは増加。

住宅市場は金利上昇の影響でやや鈍化しているが、大きな崩れはない。

ウィリアムズ総裁:CPI「かなり心強い」

NY連銀のウィリアムズ総裁は、11月のCPIデータについて「かなり心強い(pretty encouraging)」とコメント。

インフレは徐々に落ち着いている。ただし、今後も警戒は必要だ。

個別銘柄

NKE(ナイキ):-11%の大幅下落

EPS:0.53 成長率:+0.4% 株価:-11%

ナイキの決算は厳しい内容だった。

  • ダイレクト販売:-8%(北米+9%、中国-17%)
  • 利益で収益圧迫

中国市場の不振が痛い。ダイレクト販売の減少も懸念材料だ。

FDX(フェデックス):+6%の好決算

EPS:4.82 成長率:+6% 株価:±0%

フェデックスは合理化実る利益率予想を大きく上回る好決算。業績は好調だが、株価は横ばい。既に織り込み済みか。

KBH(KB Home):-8%の下落

EPS:1.92 成長率:+1% 株価:-8%

KB Homeはコミュニティ+7 利益率17%に悪化 受注も減少。住宅市場の鈍化が影響している。

僕のポートフォリオへの影響

今日の市場動向を受けて、僕のポートフォリオは以下のような影響を受けた:

  • Oracle:+7.51%で大きくプラス。ようやく回復してくれた
  • Broadcom:+2.35%で回復。ただし1ヶ月で10%以上下落しているので、買い増しを検討中
  • NVDA:+3.77%で好調
  • ドル円:157円台で円安進行。円換算ではさらにプラス

全体としてはプラスの日。Oracleの反発が大きかった。

まとめ

2025年12月19日の米国株式市場は、AI関連株の上昇で終了。FRBの0.25%利上げはサプライズなしで、市場は冷静に受け止めた。

  • FRBの0.25%利上げは予想通りでサプライズなし
  • ドル円は157円台へ急騰
  • Oracleは+7.51%で大幅反発
  • Broadcomも回復したが、1ヶ月で10%以上下落
  • ナイキは-11%の大幅下落

今後も金利動向とドル円の動きに注目していく。