12月16日(火)米国時間の市況概況

こんにちは、とみです。2025年12月16日(火)米国時間の株式市場、雇用統計の下落が重荷となり、指数そろって下落という厳しい展開でした。

さらに、僕の保有株にもドル円の急落(直近で約2円下落)が影響し、若干の値下がりとなりました。

市場全体の動き:指数そろって下落

この日の米国株式市場は、指数そろって下落という結果に。特にダウの下落が大きかったです。

  • ダウ工業株30種平均 - 大幅下落
  • S&P500 - 下落
  • ナスダック - 下落(ただしテック株は一部上昇)

背景にあるのは、雇用統計の下落です。

雇用統計下落:市場を圧迫

この日最大のニュースは、雇用統計の下落です。

  • 11月雇用者数 - +6.4万人(予想+4万人を上回るも、前月-10.5万人から回復)
  • 失業率 - 6.4%(上昇)

一見すると雇用者数は増えているのですが、失業率が上昇しているのが問題です。これは「求職者が増えているが、仕事が見つからない」という状況を示唆しています。

投資初心者向けメモ:なぜ雇用統計が重要?

雇用統計は、経済の健康状態を測る最重要指標の一つです。

雇用が増えれば、消費が増え、企業の業績が良くなります。逆に失業率が上がれば、消費が減り、景気が悪化します。

今回のように「雇用者数は増えたが失業率も上昇」という状況は、「景気が不安定」というシグナルと捉えられ、市場はネガティブに反応しました。

債券利回りの動向:わずかに低下

債券利回りは、前日からわずかに低下しました。

  • 10年債利回り:4.15%(-0.01%)
  • 2年債利回り:3.48%(-0.02%)

利回りの低下は、「安全資産への逃避」を示唆しています。雇用統計の悪化を受けて、投資家がリスクを避けて債券に資金を移した形です。

セクター別の動き:エネルギー・ヘルスケアが弱い

この日のセクター別の動きは以下の通りでした:

  • エネルギー:大きく下落
  • ヘルスケア:弱い
  • テクノロジー:一部上昇

前回(12/15)とは逆に、今回はエネルギーセクターが大きく下落しました。原油価格の下落が影響しているとみられます。

一方、テクノロジーセクターは一部銘柄が上昇。NVDA、MSFT、METAなどが堅調でした。

小売売上高:横ばい

10月の小売売上高も発表されました。

  • 小売売上高:+0.0%(予想+0.1%)
  • コア(変動の大きい項目を除く):+0.4%

小売売上高は横ばいで、消費の力強さは見られませんでした。ただし、コア指標は予想を上回っており、完全に悪いわけではありません。

PMI(購買担当者景気指数):予想以上に低下

12月のSPGグローバル米国総合PMIも発表されました。

  • 12月PMI:53(前回54.2)

PMIは50を上回れば「景気拡大」を示しますが、今回は予想以上に低下しました。製造業・サービス業ともに減速傾向です。

投資初心者向けメモ:PMIとは?

PMI(Purchasing Managers' Index)は、企業の購買担当者へのアンケートを基に算出される景気指標です。

50を上回れば景気拡大、50を下回れば景気後退を示します。

今回は53なので景気拡大ではありますが、前回の54.2から低下しており、「拡大ペースが鈍化している」ことを示しています。

JPモルガンの見通し:「病弱な亀」

JPモルガンは、米国経済を「病弱な亀」(sickly tortoise)に例えました。

これは、「成長はするが、非常に遅い」という意味です。JPモルガンは、2026年前半に一時的に回復すると予想していますが、本格的な回復にはまだ時間がかかるとの見方です。

Oracleの急落:投資が嫌気された

この日、Oracle(ORCL)が注目を集めました。ヒートマップでは+2.09%と上昇していますが、これは前日の急落からの反発です。

実は、Oracleは直近2ヶ月で大きく売られています。

Oracleに何が起きたのか?

Oracleは、2ヶ月ほど前まではAI関連銘柄として注目され、株価を上げていました。

しかし、最近になって「投資が嫌気された」ことで売られています。

  • AIインフラへの大規模な設備投資を発表
  • 短期的な利益を圧迫する懸念
  • 投資家が「投資過多」と判断

Oracleは、クラウドインフラやAIデータセンターに巨額の投資を行っていますが、「その投資が本当に利益につながるのか?」という疑問が広がり、売りが加速しました。

これは、成長企業によくあるパターンです。将来性は高いが、短期的には利益が出にくい。だから株価が売られる。

ドル円急落の影響:保有株が若干値下がり

もう一つ、僕の保有株に影響を与えたのがドル円の急落です。

直近で約2円ドル円が下落しました。これは米国株投資をしている日本人にとっては痛いです。

投資初心者向けメモ:ドル円と米国株の関係

米国株を日本円で保有している場合、ドル円の為替レートが重要になります。

例えば、1ドル=150円の時に買った株が、1ドル=148円になると、株価が上がっていても円換算では損をすることがあります。

今回のドル円下落(円高)で、僕の保有株も円換算では若干値下がりしました。株価自体は悪くないのですが、為替で相殺されてしまった形です。

ただ、これは長期投資では大きな問題ではありません。為替は短期的に上下するものなので、長期的には均される傾向があります。

僕のポートフォリオへの影響

この日、僕のポートフォリオも影響を受けました。主な銘柄の動きは以下の通りです:

エヌビディア (NVDA)
+0.44%
ブロードコム (AVGO)
+1.46%
マイクロソフト (MSFT)
+0.47%
Meta (META)
+1.77%
Oracle (ORCL)
+2.09%(前日からの反発)

テック株は堅調でしたが、ドル円の下落(約2円)が影響し、円換算では若干のマイナスとなりました。

ただ、これは為替の一時的な動きなので、長期的には問題ないと考えています。引き続き保有を続けます。

投資初心者へのアドバイス

今回のような下落局面で、投資初心者の方にお伝えしたいことがいくつかあります:

1. 雇用統計は重要だが、過度に反応しない

雇用統計は確かに重要ですが、一回の数字で全てが決まるわけではありません。長期的なトレンドを見ることが大切です。

2. 為替の影響を理解する

米国株投資では、為替リスクを理解することが重要です。株価が上がっても、円高になれば利益が減ることがあります。

ただし、長期投資では為替リスクは相対的に小さくなります。

3. 個別株のニュースに注意

Oracleのように、企業の投資方針が株価に大きく影響することがあります。決算や投資計画のニュースはチェックしましょう。

4. 短期的な値動きに一喜一憂しない

一日の下落で慌てる必要はありません。長期的な視点を持つことが大切です。

まとめ

2025年12月16日(火)米国時間の市場は、雇用統計下落とドル円急落のダブルパンチで、厳しい一日となりました。

ただ、テック株は一部堅調で、僕の保有株も株価自体は悪くありませんでした。為替の影響で円換算では若干マイナスですが、長期的には問題ないと考えています。

Oracleの急落は、「投資が嫌気された」という典型的なパターン。成長企業にはよくあることですが、長期的には回復する可能性があります。

長期投資の視点を忘れずに。

引き続き、投資を続けていきましょう。