このブログは、誰が書いたのか?

先日書いたブログを読み返して、ふと思った。

これは、僕が書いたのか?それとも、AIが書いたのか?

僕はAI(Genspark)に指示を出して、記事の構成を組んでもらい、文章を生成してもらった。

でも、その指示を出したのは僕だし、内容の方向性を決めたのも僕だ。

じゃあ、この記事は「僕が書いた」と言えるのか?

🤔 「書く」という行為の定義が、変わりつつある。

そもそも、検索行為もそうだった

よく考えてみると、検索行為も同じ構造だった。

検索とは何か?

検索とは、「知りたいこと」というインプットを入れて、「欲しい情報」というアウトプットをもらう行為だ。

  • インプット:「年収600万円 手取り」
  • アウトプット:手取り額の計算結果や記事

この時、人間は「検索キーワード」を選ぶだけで、実際に情報を集めるのはGoogleだ。

つまり、検索もすでに「インプット」と「アウトプット」を選ぶ行為だった。

ただし、検索には「意図」がある

検索で得たい情報は、必ずしも「正確性」だけではない。

  • 正確な情報が欲しい場合:「東京から大阪 新幹線 時間」→ 客観的な事実が欲しい
  • 自分の判断を補強したい場合:「金投資 デメリット」→ すでに「金は買わない」と決めていて、その理由を探している

つまり、検索の裏には「意図」がある。

僕らは、欲しい情報の「種類」を選んでいる。

一般の人はブログを書くことは少ないが、検索行為には馴染みがある。検索は日常的な情報収集の手段として定着している。

AIが進化する中で、人間の役割は「インプット」と「アウトプット」の選択になる

AIが進化していくことで、人間の役割はシンプルになっていく。

  • どんなインプット(情報・指示)を与えるか?
  • どんなアウトプット(結果・成果)を求めるか?

つまり、「インプット」と「アウトプット」を選ぶことが、人間の主な仕事になる。

その間の「処理」「生成」「編集」は、AIが担う。

これは、すでに起きている

たとえば、このブログ。

  • 僕のインプット:「年収600万円がコスパ最強の理由を、税率・手取り・青色申告の赤字で分析して」
  • AIのアウトプット:記事全文(見出し、本文、まとめ)

僕がやったのは、「何を書くか」を決めて、「どう書いてほしいか」を指示しただけ。

文章を一文字ずつ打ち込んだわけではない。

GPTはさらに進んでいる:「意図」すら汲んでくれる

GPTのすごいところは、「意図」を汲んでくれることだ。

例:曖昧な指示でも理解してくれる

たとえば、僕がこう指示したとする。

「金投資について書いて。でも、僕は金に投資しない派だから、そういう論調で。」

この指示は曖昧だ。

でも、GPTは理解する。

  • 「金投資のメリット・デメリットを書く」
  • 「でも、最終的には『投資しない』という結論にする」
  • 「理由は、成長しないコモディティだから」

つまり、GPTは「正確性が欲しいのか、感情的な補強が欲しいのか」を判断している

検索よりも一歩進んで、「意図」を汲んでいる

これを強化するために、インプットの重要性が増す

AIが進化すればするほど、「どんなインプットを入れるか」が重要になる。

ただし、ここで重要なのは、仮定や前置きを並べることではなく、最初に入れた情報の質だ。

AIは与えられた情報を汲み取り、適切なアウトプットを導き出すプロセスを担う。つまり、インプットの明確さと正確さが、アウトプットの質を決定づける。

インプットで決まること

  • 正確性が欲しいのか、感情的な補強が欲しいのか?
  • 客観的な事実が欲しいのか、主観的な意見が欲しいのか?
  • 長文が欲しいのか、簡潔な要約が欲しいのか?

そして、AIは「この人は普段、どういうアウトプットを求めているか」を学習しようとする。

  • 過去の指示内容
  • どんな修正を加えたか
  • どんなトーンが好きか

つまり、AIは「ユーザーの傾向」を学習して、より精度の高いアウトプットを出そうとする。

そしてこれがさらに進む:インプットは雑になる

AIがさらに進化すると、インプットはどんどん雑になる

例:段階的な進化

【Phase 1】現在:詳細な指示が必要

「年収600万円がコスパ最強の理由を、税率・手取り・青色申告の赤字・iDeCoを含めて、具体的な数字で解説して。最後に『稼ぐことが正義』という結論で。」

【Phase 2】近い未来:曖昧な指示でもOK

「年収600万円の記事書いて。いつものトーンで。」

→ AIが「いつものトーン」「具体的な数字を入れる」「最後は力強い結論」を理解している。

【Phase 3】さらに先:ほぼ何も言わなくてもOK

「記事書いて。」

→ AIが「最近のトレンド」「過去の記事傾向」「ユーザーの興味」から、適切なテーマを選んで記事を生成。

この段階になると、人間はほとんど何も指示していない

でも、AIは「期待通りのアウトプット」を出してくれる。

さらに進むとどうなるのか?:ビジョンだけを伝える時代

ここから先は、まだ見ぬ未来の話だ。

でも、おそらくこうなる。

Phase 4:ビジョンだけを伝える

人間が言うのは、「こうなりたい」というビジョンだけ

「月間PV10万のブログにしたい。」

すると、AIはこう考える。

  • PV10万を達成するには、どんな記事が必要か?
  • 検索ボリュームの多いキーワードは?
  • 過去の記事で反応が良かったテーマは?
  • 競合サイトはどんな記事を書いているか?

そして、AIは「記事を書く」「SEO対策をする」「SNSで拡散する」まで、すべて自動でやってくれる。

人間は、「こうなりたい」というビジョンを伝えるだけ

それでも、人間は必要なのか?ビジョンをどう持つべきか

ここまで来ると、こう思う。

「じゃあ、人間は何をするんだ?」

おそらく、人間の役割は「ビジョンを決めること」「価値観を持つこと」に集約される。

  • 何を大切にしたいのか?
  • どんな世界を作りたいのか?
  • 誰のために、何をしたいのか?

では、人として、どうビジョンを持つべきなのか?

これは単なる効率や成果の問題ではなく、倫理的・道徳的な問いでもある

ビジョンを持つための3つの視点

  • 1. 自己の価値観を明確にする:何が好きで、何を嫌うのか。何に時間を使いたいのか。自分の軸を持つ。
  • 2. 社会との接点を意識する:自分のビジョンが、誰のためになるのか。他者に価値を提供できるのか。
  • 3. 手段と目的を混同しない:AIは手段であり、目的ではない。「AIを使うこと」が目的になってはいけない。

道徳的観点からの問い:AIに任せることの是非

AIに多くを任せることで、人間は楽になる。でも、楽になることが、必ずしも正しいのか?

  • 思考停止のリスク:AIに頼りすぎると、自分で考える力が衰える。
  • 責任の所在:AIが出した結果に対して、人間は責任を取れるのか?
  • 人間らしさの喪失:すべてを自動化した先に、人間の存在意義はあるのか?

だからこそ、「ビジョン」は人間が持つべきものであり、AIに丸投げしてはいけない。

具体的に何をすべきか?

では、ビジョンを持つために、具体的に何をすべきなのか?

  • 1. 自分の興味・関心を書き出す:何に時間を使いたいのか、何を学びたいのか。
  • 2. 長期的な目標を設定する:1年後、5年後、10年後の自分はどうなっていたいのか?
  • 3. 小さな行動を積み重ねる:大きなビジョンは、小さな一歩から。今日できることを始める。
  • 4. 定期的に振り返る:ビジョンは固定ではない。変化を恐れず、柔軟に修正する。

AIは「手段」を提供してくれるが、「目的」「ビジョン」は人間が決める

そういう部分を、これから学んでいきたい。

結論:インプットは雑になるが、「ビジョン」の重要性は増す

AIが進化すればするほど、インプットは雑になる

でも、その分、「何を実現したいか」というビジョンがより重要になる。

💡 AIが「手段」を担う時代、人間は「目的」を明確にする必要がある。

このブログは、誰が書いたのか?

最初の問いに戻ろう。

このブログは、僕が書いたのか?AIが書いたのか?

答えは、「僕が書いた」だと思う。

  • 何を書くかを決めたのは、僕。
  • どんなトーンで書くかを決めたのも、僕。
  • どんな結論にするかを決めたのも、僕。

AIは、僕の「意図」を理解して、文章を生成してくれた。

でも、その「意図」を持っているのは、僕だ。

「書く」という行為の定義は変わったが、「何を伝えたいか」という本質は変わっていない。