どうも、とみです。

タイトルの通り、2025年11月21日、保有していたイオン株を全て売却しました

購入したのは約3年前。株主優待目的で保有していましたが、この3年間で株価が大きく上昇し、売却という判断に至りました。今回はその理由と、売却後の結果について書いていきます。

💰 売却利益

+約560,000円

購入価格: 約30万円 → 売却価格: 約86万円(利益率: +187%)

売却の詳細データ

📊 取引サマリー

売却日時 2025年11月21日
銘柄 イオン(8267)東証
売却株数 300株
約定単価 2,869.3円
売却代金 860,810円

イオン株を保有していた理由

約3年前、私はイオン株を株主優待目的で購入しました。当時の購入価格は約30万円(300株)。

イオン株保有の1年間のリターン

イオン株を保有することで得られるリターンは、大きく分けて2つあります。

1. イオンオーナーズカード(株主優待)

イオン株主になると、イオンオーナーズカードが発行されます。これにより、イオン系列店(イオン、マックスバリュ、ミニストップなど)での買い物金額に応じて、半年ごとにキャッシュバックが受けられます。

2. 配当金

イオンは年2回(中間・期末)配当を実施しています。

項目 金額(年間)
オーナーズカード(株主優待) 約22,000円
配当金 約4,000円
年間リターン合計 約26,000円

💡 購入時の利回り計算
投資額30万円で年間26,000円の利益 = 利回り約8.7%
これは非常に魅力的な数字です。配当利回りだけでなく、株主優待も含めた実質利回りがこれだけ高いのは素晴らしいリターンでした。

なぜ売却したのか?

3年間で株価が急上昇し、購入時の約30万円から約86万円(約2.87倍)になりました。一見すると保有を続けるべきに思えますが、売却を決断した理由がいくつかあります。

1. 利回りの低下

株価が上昇したことで、現在の株価ベースでの利回りが大きく低下しました。

時期 株価(300株) 年間リターン 実質利回り
購入時(3年前) 約30万円 26,000円 約8.7%
売却時(現在) 約86万円 26,000円 約3.0%

株価上昇により、利回りは8.7%から3.0%に低下しました。この3.0%という数字は、オーナーズカードのキャッシュバックも含めた数字です。

⚠️ 重要なポイント
一般の投資家(オーナーズカードなし)の場合、配当利回りだけで見るとさらに低い利回りになります。
現在の株価で新規購入する場合、他の投資先(S&P500など)の方が高いリターンが期待できます。

2. PER・PBRから見た割高感

株式投資の基本指標であるPER(株価収益率)PBR(株価純資産倍率)から分析しても、イオン株は明らかに買われすぎの状態でした。

売却時(株価2,869円)の分析

指標 売却時
(2,869円)
現在
(2,289円)
小売業界平均 判定
PER(株価収益率) 180倍超 約143倍 15〜20倍 🚨 異常な割高
PBR(株価純資産倍率) 6.5倍超 約5.2倍 1.0〜1.5倍 🚨 異常な割高

🚨 異常な割高水準

PER 180倍超というのは、現在の利益水準で株価を回収するのに180年以上かかるという意味です。小売業界の適正値15〜20倍と比較すると、約10倍もの開きがあります。

PBR 6.5倍超は、純資産(解散価値)の6.5倍以上の株価がついている状態。適正値1.0〜1.5倍と比較すると、4〜6倍も高いという異常な水準でした。

📊 12月14日時点(株価2,289円)の分析
株価が約20%下落した現在でも、PERは143倍、PBRは5.2倍と、依然として異常な割高水準です。適正値と比較すると、PERは約7〜9倍、PBRは約3〜5倍も高い状態が続いており、さらなる調整(株価下落)の可能性が高いと言えます。売却判断は完全に正しかったと言えます。

📊 分析結果(売却時)

  • PER 180倍超: 小売業界の適正値は15〜20倍。イオンは約10倍の水準で異常な割高。利益の180年分の株価という異常事態。
  • PBR 6.5倍超: 小売業界の適正値は1.0〜1.5倍。純資産に対して株価が4〜6倍も高い異常な状態。
  • 結論: 両指標とも業界平均から大きく乖離しており、株価は完全にファンダメンタルズから切り離されているバブル状態。いつ調整(暴落)が来てもおかしくない。

小売業界は一般的に、安定成長型のビジネスモデルです。そのため、PER 15〜20倍、PBR 1.0〜1.5倍が適正とされています。イオンの場合、PERが10倍、PBRが4〜6倍も業界平均を上回るという異常事態で、これは明らかにバブルでした。

特に注目すべきは、300株(約86万円相当)の場合:

3. 利益確定のタイミング

投資において最も難しいのが、「いつ売るか」です。

🎯 売却の判断基準

  • 利回りが3%まで低下
  • PER・PBRの割高感
  • 他の投資先(S&P500など)の方が期待リターンが高い
  • 約560,000円の利益を確定できる
  • 86万円を他の投資先に回せる

これらを総合的に判断し、2025年11月21日に売却を決断しました。

イオンは大好き、でも売却

誤解のないように言っておきますが、イオンは大好きです。

これからも普通に買い物はしますし、企業としてのイオンを応援しています。ただ、株主として保有し続けるべきかという投資判断として、今回は売却を選びました。

💭 投資と消費は別物
好きな企業だから株を保有する、というのも一つの考え方です。しかし、資産運用として考えた場合、リターンが期待できる投資先を選ぶべきだと私は考えています。

売却後の株価推移

そして、売却後の株価はどうなったか。

日付 株価 売却時との差額
2025年11月21日(売却時) 2,869.3円 -
2025年12月14日(現在) 2,289.0円 -580.3円(-20.2%)

🎯 完璧な売り時を実現

約174,000円

含み益の減少を回避

(株価2,869円 → 2,289円、-580円/株 × 300株)

結果的に、完璧なタイミングでの売却となりました。

売却時の株価2,869円から、現在(12月14日)は2,289円まで下落。約20%の下落です。もし売却せずに保有していたら、約17万円の含み益が減少していたことになります。

株価推移のグラフ

売却した資金の使い道

売却で得た約86万円は、一旦、余剰資金として保管します。

すぐに他の銘柄に投資するのではなく、じっくりと次の投資先を考えます。焦って投資する必要はありません。

今回の教訓

📚 投資判断のポイント

  1. 利回りを常に意識する
    株価上昇は嬉しいが、利回りが低下していないか確認する
  2. PER・PBRなどの指標を見る
    割高・割安を客観的に判断する材料にする
  3. 他の投資先と比較する
    現在の投資先より良い選択肢がないか常に検討する
  4. 感情と投資判断を分ける
    好きな企業でも、投資判断は冷静に行う
  5. 完璧なタイミングは狙わない
    今回は結果的に完璧だったが、これは運も大きい。納得できる判断基準で売買する

おわりに

イオン株の売却は、私にとって投資判断の良い経験になりました。

株主優待目的で購入し、3年間で約2.87倍になり、利回り低下と割高感から売却。そして売却後に株価が下落。ここまで完璧な流れはなかなか難しいですが、利回りや各種指標を見ながら冷静に判断することの重要性を改めて実感しました。

今後も、こういったデータに基づいた投資判断を続けていきたいと思います。

それでは、また。